引きこもり侍が挑む城ごと引っ越しプロジェクト!

解説

江戸時代の姫路藩。書庫にこもって本を読んでばかりの引きこもり侍・片桐春之介は、突然【引っ越し奉行】に任命される。
引っ越し奉行とは、すべての藩士とその家族全員で別の国に引っ越し(国替え)をする際の総責任者である。
当時の引っ越しは、参勤交代を遥かに上回る費用と労力がかかり、前任者もあまりの激務に亡くなってしまうほど。
失敗すれば、即、切腹!という状況の中、全くノウハウのない春之介は、果たして国の存亡をかけた超難関プロジェクトをクリアできるのか!?
引きこもり侍、一世一代の大挑戦が今始まる!!
原作は『超高速!参勤交代』シリーズで、これまでになかったユニークな視点で時代劇の新しいジャンルを開拓した土橋章宏原作の傑作時代小説「引っ越し大名三千里」。実在した大名のエピソードをもとにした原作を『のぼうの城』の犬童一心監督が手掛け、主演・星野源、共演に高橋一生、高畑充希、及川光博、小澤征悦、濱田岳、西村まさ彦、松重豊ら超豪華キャストが集結した。
キャスト・スタッフが総力をあげて取り組み、今年の夏を大いに盛り上げる笑いと感動の映画がここに誕生!

物語

姫路藩書庫番の片桐春之介(星野源)は、書庫にこもりっきりで人と話すのが苦手な引きこもり侍。
あるとき、藩主の松平直矩なおのり(及川光博)は、幕府に姫路(兵庫)から日田(大分)への国替え(引っ越し)を言い渡される。当時の引っ越しは全ての藩士とその家族全員で移動するという、桁外れの費用と労力がかかる“超難関プロジェクト”。しかも藩の財政は逼迫しているため、引っ越しを成功させるためには家財を減らし、人も減らし(リストラ)、さらには商人から借金までしなければならない。全ては国替えの総責任者、【引っ越し奉行】の手腕にかかっている。お国最大のピンチに、いつも本ばかり読んでいるのだから色んな知識があるだろうと、なんと春之介に白羽の矢が立った!
突然の大役に怖気づく春之介は、幼馴染で武芸の達人・鷹村源右衛門(高橋一生)や前任の引っ越し奉行の娘である於蘭(高畑充希)に助けを借りることに。こうして前代未聞の引っ越し準備が始まった!
移動人数10,000人!距離600km!予算…なし!?
果たして春之介はこの超難関プロジェクトを知恵と工夫で無事に成し遂げ、国を救うことができるのだろうか?!

人物相関図

人物相関図

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キャスト

  • 高橋一生
  • 星野源
  • 高畑充希
  • 及川光博
  • 小澤征悦
  • 浜田岳
  • 松重豊
  • 西村まさ彦
  • 山内圭哉
  • 正名僕蔵
  • 飯尾和樹
  • 和田聰宏
  • 岡山天音
  • 富田靖子
  • 丘みどり
  • 向井 理

ナレーション

  • 立川志らく

原作・脚本

「引っ越し大名三千里」(ハルキ文庫刊)

土橋章宏

1969年生まれ、大阪府出身。
関西大学工学部卒業。09年「スマイリング」で函館港イルミナシオン映画祭シナリオ大賞グランプリ受賞。同年「海煙」で第13回伊豆文学賞最優秀賞受賞。11年「緋色のアーティクル」で第3回TBS連ドラ・シナリオ大賞入選。同年「超高速!参勤交代」で、第37回城戸賞を同賞初の審査員オール満点で受賞。またその映画作品で、第38回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞。著書に「幕末まらそん侍」、「駄犬道中おかげ参り」、「大名火消し ケンカ十番勝負!」、「いも殿さま」などがある。

監督

犬童一心

1960年生まれ、東京都出身。
高校時代より自主映画の監督・製作をスタート。大学卒業後はCM演出家としてTV-CMの企画・演出を手がけ、数々の広告賞を受賞。97年、長編映画デビュー作となる『二人が喋ってる。』で日本映画監督協会新人賞受賞。主な監督作に『ジョゼと虎と魚たち』、『メゾン・ド・ヒミコ』、『眉山-びざん-』、『グーグーだって猫である』、『のぼうの城』、『猫は抱くもの』や、WOWOWドラマ「グーグーだって猫である」、「夢を与える」など、数々の話題作を発表。公開待機作として『最高の人生の見つけ方』がある。

主題歌

ユニコーン

1986年に広島で結成。翌87年にメジャーデビュー。89年のアルバム『服部』でABEDONが正式加入してからは、全員が楽曲制作に携わりボーカルも取るようになる。また、担当以外の様々な楽器も使いこなすフレキシブルなスタイルで、独自の路線を突き進む。「大迷惑」「働く男」「雪が降る町」「すばらしい日々」など、名作と呼ばれつつもイマイチ売上に繋がらなかった数々の曲を残して93年9月に解散。解散後は、バンドやソロでそれぞれが活動していたが、09年年始に突如、再始動を発表。シングル「WAO!」で鮮烈な復活を果たし、名作アルバム『シャンブル』を発表、大成功をおさめた。その後も、アルバムリリースや全国ツアーなど、コンスタントに活動。19年は〈ユニコーン100周年〉としてニューアルバム『UC100V』をリリース、全国50公演ツアー“百が如く”を開催中。

でんでん 作詞:川西幸一/奥田民生  作曲:奥田民生 (Ki/oon Music)

振り付け・監修

犬童一心

1966年生まれ、東京都出身。
祖父・故六世野村万蔵と父・万作に師事し、3歳で初舞台。94年に曽祖父・五世野村万造の隠居名「萬斎」を襲名する。『乱』で映画初出演。その後、NHK大河ドラマ「花の乱」やNHK連続テレビ小説「あぐり」、「にほんごであそぼ」(NHK Eテレ)に出演するなど、狂言・能にとどまらず幅広く活躍。映画主演作に、『陰陽師』シリーズ、『のぼうの城』、『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』、『花戦さ』、『七つの会議』がある。世田谷パブリックシアター芸術監督を務める他、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開閉会式のチーフ・エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクターに就任。

スタッフ

  • 撮影:江原祥二
    1955年生まれ、京都府出身。
    95年『くノ一忍法帖 劇場版 自来也秘抄』でデビューの後、映画、TVと幅広く活躍。主な作品に『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』、『超高速!参勤交代』、『本能寺ホテル』、『マスカレード・ホテル』などがある。12年清久素延氏と共同で撮影を手掛けた『のぼうの城』で第36回日本アカデミー賞優秀撮影賞を受賞。
  • 照明:杉本 崇
    1959年生まれ、岐阜県出身。
    東映京都撮影所所属。12年、『北のカナリアたち』で第36回日本アカデミー賞最優秀照明賞、『のぼうの城』で同優秀照明賞を受賞。近年の主な担当作品には、『テルマエ・ロマエII』、『信長協奏曲』、『団地』、『本能寺ホテル』などがある。
  • 音楽:上野耕路
    1960年生まれ、千葉県出身。
    音楽ユニット「ソシエテ・ノワール」として活動するほか、映画、ドラマ、CM音楽を多数手掛ける。主な作品は『ヘルタースケルター』、『のぼうの城』、『俺俺』、『マエストロ!』、『去年の冬、きみと別れ』、『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ‼』など。
  • 美術:原田哲男
    1965年生まれ、北海道出身。
    主な作品に『白い犬とワルツを』、『ニセ札』、『武士の献立』、『駆込み女と駆出し男』、『関ヶ原』など。『最後の忠臣蔵』で第35回日本アカデミー賞最優秀美術賞受賞、『日本のいちばん長い日』で第39回日本アカデミー賞優秀美術賞、第70回毎日映画コンクール美術賞受賞。
  • 美術:倉田智子
    1969年生まれ、広島県出身。
    99年TVドラマ「御家人斬九郎」でデザイナーデビュー。山田洋次監督の『たそがれ清兵衛』、『隠し剣 鬼の爪』などにも関わる。主な作品に『超高速!参勤交代』シリーズ、『家族はつらいよ』シリーズ、『花戦さ』、『居眠り磐音』、『決算!忠臣蔵』などがある。
  • サウンドデザイン:志満順一
    88年に『ザジ』で映画デビュー。
    以降、『12人の優しい日本人』、『闇の子供たち』(08)、『下妻物語』『嫌われ松子の一生』、『北のカナリアたち』などの作品に参加。犬童一心監督作では、『ジョゼと虎と魚たち』、『メゾン・ド・ヒミコ』、『ゼロの焦点』、『のぼうの城』、『猫は抱くもの』などを手がける。
  • 編集:上野聡一
    1969年生まれ、広島県出身。
    阿部亙英氏の下で編集助手を務める。『ゼロの焦点』、『のぼうの城』、『清須会議』などで日本アカデミー賞優秀編集賞を受賞。主な作品に『眉山 -びざん-』、『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』、『ザ・マジックアワー』などがある。

『引っ越し大名!』を知るための3つのトリビア 『引っ越し大名!』を知るための3つのトリビア

国替え

江戸時代、幕府が大名の領地を移し替える、いわゆる“藩全体のお引っ越し”のこと。
「転封」という言葉が使われることもあります。

  • いつから?
    戦国時代が終わり、豊臣秀吉が天下統一を果たしてから行われるようになったと言われています。天下統一後は大名の領土であっても、究極的には土地は幕府の所有物であるという考えの元に、幕府が権力を維持する方法として実施されるようになりました。
  • 国替えの規模は?
    国替えを命じられた藩は、全ての藩士とその家族全員で引っ越すため、移動人数は時に10,000人、費用は20,000両(現在の15億円)に上ることもあり、藩にとっては大きな負担となりました。
  • 目的は?
    江戸幕府は支配体制を固めるために、国替えによって外様大名の勢力を削ぎ、また親藩や譜代などの幕府に近しい大名を要地に配置していきました。大名の中には何代にもわたり領地を支配し、領民との結びつきも強い者もいましたが、その結びつきを断ち、大名の力を弱めることが目的の1つであったといえます。
  • 引っ越し奉行は実際にいたのか?
    国替えを専門とする“引っ越し奉行”のような役職が実在したかは不明。国替えの際、大名自身は江戸にいて、現地での実務は家老以下の家臣が行ったといわれています。また国替えを多く命じられた藩には城引き渡しのマニュアルのような史料も残っています。

2.引っ越し大名 松平直矩

松平直矩は、寛永19年10月28日(1642年12月19日)、越前大野藩主・松平直基の長男として生まれました。
しかし播磨姫路藩に国替えを命じられ封地に赴く途中で直基が死去、直矩はわずか7歳で家督を相続。
しかし姫路は西国の守りの要であったため幼少の直矩は不適当と判断され、慶安2年(1649年)に越後村上藩に国替えとなります。成人後の寛文7年(1667年)、再び姫路に復帰。
しかし親族の御家騒動に巻き込まれ、その不手際を咎に領地を半分以下の7万石に減らされ、天和2年(1682年)豊後日田藩に国替えを命じられました。
その後出羽山形藩、さらに陸奥白河藩へ移され、領地も元の15万石になりましたが、生涯で通算7度も国替えを重ねた結果、藩は多大な借財を負うことになり、直矩は「引っ越し大名」とあだ名をつけられました。元禄8年(1695年)死去、享年54。
※諸説あります

3.御手杵(おてぎね)の槍

日本号、蜻蛉切と並び「天下三槍」と呼ばれた名槍の1つ。室町時代に下総国結城の大名・結城晴朝が作らせ、その養嗣子・結城秀康(実父・徳川家康)に伝わり、秀康の五男で結城氏の名跡を継いだ松平直基の子孫、松平大和守家(前橋・川越松平家)が受け継ぎました。家の象徴として、その名にちなんだ手杵の形をした巨大な鞘が作られ、馬印として参勤交代では家格を表す爪折傘と共に藩主の乗り物の脇にありました。
鞘は細長く杵のような形であり、そこからこの名がついたといわれています。切先から石突までの拵えを含めた全長は約3.8m、槍身は穂(刃長)4尺6寸(139cm)、茎まであわせて全長7尺1寸(215cm)と桁外れの大きさで、鞘の重量は6貫目(22.5kg)あり、道中で雨が降ると水を吸って10貫目(37.5kg)を超え、普通の人間にとっては運ぶことも大変だったと言われています。

引っ越し大名の旅路

イラスト:かがやひろし

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